ここで、世界的な視野で翻訳がどうなっているのか、各国の事情を説明しましょう。
近年、グローバル化がより一層進み、プロの翻訳者や通訳者に対するニーズが世界的に高まってきています。
ヨーロッパでは、EU拡大に伴い、新規加盟国の公用語への対応が必須になっていますし、多民族・多言語国家のアメリカでは、法廷通訳や医療通訳などコミュニティー通訳は欠かせない存在です。
同時多発テロ事件以降、安全保障の観点から他国情報の収集・解析活動が重要課題となっています。
また、国際化を目指す中国でも、英語・中国語間をはじめとして翻訳・通訳を要する機会が急激に増加しています。
もちろん日本もグローバル化の波に乗り遅れるわけにはいきません。
世界的に見ると、翻訳・通訳は大学・大学院で学ぶのが常識となっています。
韓国のように、翻訳・通訳専攻で修士号を得ないと会議通訳者になれない規定の国もあり、今後、世界を視野に入れて、ハイレベルな実務翻訳者や会議通訳者として幅広い活躍を目指すなら、大学院レベルの専門プログラムで学ぶ必要があると言えるでしょう。
日→英・英→日の翻訳・通訳プログラムは、海外ではそれほど多く提供されているわけではなく、数だけ見れば日本国内のほうがはるかに多い。
ただし、大学院レベルのプログラムとなると、日本語教育に対する関心も高いオーストラリアをはじめ、イギリス、アメリカの大学院において、歴史もあり内容も充実したものをより多く見つけられる。